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科研費助成研究(基盤研究(A))

「脱マスメディア時代のポップカルチャー美学に関する基盤研究」

第四回オープン研究会

メディア変容

新型コロナウィルス

Part 4

大学生、院生、若手研究者、社会人、メディアと文化・芸術に関心をお持ちのすべての方へ

私達は歴史的な事態に現在直面しています。その中で急速な世界のグローバル化によるパンデミックをめぐる政治的・社会的な問題、そしてインターネットの高速化と普及を前提とした「テレワーク」や「オンライン会議」のほとんど強迫的な要請による拡大などは私達の研究会にとっても避けては通れない大きな問題を突きつけています。このオープン研究会では、6月から3回にわたって、研究会メンバーに加えて一般の方々も交えて議論をして参りました。第4回ではこれまでの議論を踏まえて総括討論を行います。また第5回は外部からのゲストをお迎えしてシンポジウムを開催したいと考えておりますので、そのプレイベントとしてこの回を位置づけております。会場はJR/地下鉄・関内駅徒歩0分の昭和の佇まいを残すビル「セルテ」内にある8階会議室になります。広い空間をご用意し、十分な換気を行いますので安心してご参加ください(室井)

2020年10月10日(土)14:00−17:00 (13時30分開場)

関内駅前CERTE(セルテ)内会議室801(8階)

(住所:神奈川県横浜市中区真砂町3-33)

発表者:

ファビアン・カルパントラ(横浜国立大学)

「コロナ下における『ビンジ・ウォッチング』の拡大」

新型コロナウイルス感染症の拡大によりネットフリックスやディズニープラスのような動画配信サービスの視聴者数が爆発的に増えたことは周知の通りである。その中で、特に注目すべき点は、「ビンジ・ウォッチング(一気見)」という新たな視聴の仕方の拡大である。本発表は「ビンジ・ウォッチング」が如何にしてネットフリックスや他の動画配信サービスから意図的に「下から」ではなく「上から」すすめられてきたかを紹介すると同時に、テレビや映画というマスメディアの視点から「ビンジ・ウォッチング」の拡大は何を意味しているのかを論じる。

 

室井 尚(横浜国立大学)+研究会メンバー

「総括討議のための問題提起」

ここでは過去三回のオープン研究会での議論を総括することを狙って、以下のような問題提起を行い、議論を深めていきます。

1. 吉岡発表(第2回)や秋庭発表(第3回)において、コロナをめぐる言説のあり方を考えると、現状のインターネットやソーシャル・メディアのあり方は新しい「脱マスメディア」状況などではなく、むしろ旧来のマスメディアの力が衰えてはおらず、国民国家やマスメディアの権力は未だに支配的なままなのではないかという問題提起が行われた。果たしてそうなのか? それともそこには何か未知の状況が生まれているのかどうかを議論したい。これまでの議論の中で、マスメディアや行政機関の声に人々が盲目的に従う状況が挙げられ、ネットやソーシャル・メディアは無力であったという声があがる一方で、マスメディアや行政機関も一部の「専門家」や「ネット世論」に大きな影響を受けており、それらがもっている情報の「統合力」は著しく劣化し、いわば「ゾンビ化」しているのではないか。また放送局や新聞社、ソーシャル・メディアのタイムラインなども「中立で客観的な立場」からは遠く離れて、それぞれが明確に特定の政治的立場や偏った視点に寄り添う傾向を強めており、人々に無思考的にそれらのうちのどれかを選ぶよう強いているようにも見える。このようなメディア状況について、さまざまな角度から議論していきたい。
 

2. コロナが何をもたらしたのかについて、展覧会やホールでの演劇や音楽、そして様々なイベントのあり方が大きく変わった。9月19日の深夜に一度限りの中継として配信され、直後にウェブサイトが閉鎖された「三輪眞弘祭―清められた夜―」および、プレイベントとして行われた三輪眞弘、岡田暁生、前田真二郎、松井茂、浦久俊彦によるシンポジウム(https://www.youtube.com/watch?v=c6XhDijqfgA&feature=youtu.be)において、岡田暁生は近代、とりわけ19世紀後半に誕生した鉄筋コンクリートと電気という新しいテクノロジーがコンサートホールという三密空間での音楽を可能にしたと指摘し、その背後には自由・平等・博愛というフランス革命の精神があったが、それは資本主義による音楽のパッケージ商品化の氾濫とともに既に形骸化しており、コロナは既にあったその状況を顕在化させたに過ぎないと述べている。また、三輪はコロナ下において世界的に「礼拝」や「葬儀」までが放棄されたことへの衝撃から音楽の不可能性について語り、今後コンサートホールでの音楽は「永遠に不可能」であると述べた。現在において演劇、音楽ばかりでなく、プロレスや格闘技、アイドル・ライブなどのイベントは大掛かりな映像・音響装置、照明なしには考えられず、大ホールでのイベントにおいては既にライブは完全に「映像化」されているものと考えることができる。そこで徹底的に排除されているものは「身体」である。他方で、テレワークやオンライン会議でほとんど事足りるといった言説は、「映像化された自分=自分自身であること」を積極的に受け入れ、そこから抜け落ちるものを「不要不急」なものとして切り捨てている。いわば神なき現代において人々は自ら「機械」になりたがっている(三輪)、もしくは自らを「AI化」しようとしているのだ。これについても考えてみたい。

科研費助成研究(基盤研究(A))「脱マスメディア時代のポップカルチャー美学に関する基盤研究」

■研究代表者

室井 尚(横浜国立大学)


■研究分担者

 

吉岡 洋(京都大学・こころの未来研究センター)、佐藤 守弘(同志社大学)、吉田 寛(東京大学)、

秋庭 史典(名古屋大学)、ファビアン・カルパントラ(横浜国立大学)

■研究の概要

本研究は、これまで主として社会学、文学研究、歴史学などによって担われてきた現代のポップカルチャー研究を美学・芸術学を基盤とした視点から捉えていこうとするものである。近年、マンガ、アニメ、TVゲーム、ファッション、ポピュラー音楽などのいわゆるポップカルチャー に対する関心が集まっている。だが、それらの文化領域を包括的に捉える理論的な視点や、それぞれの表現ジャンルとしての独自性を抽出し、共通する性質を取り上げようとする美学的・芸術学的な取り組みはこれまでほとんどなされてこなかった。本基盤研究は、ポップカルチャーを20世紀から21世紀にかけての最も突出した「文化事象」として捉え、「商品」という装いの下に隠されているポップカルチャーの文化的潜勢力に対して基盤メディアの変容(「脱マスメディア」)という視点から光を当てようとするものである

◼︎アクセス:

神奈川県横浜市中区真砂町3-33 関内駅前CERTE(セルテ)内会議室801(8階)

◼︎最寄り駅:

JR京浜東北線・根岸線「関内駅」北口
横浜市営地下鉄「関内駅」2番出口

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入場無料、要予約 先着順(会場は定員(20名)になり次第締め切ります。ご了承ください。)

予約/お問合わせ

E-mail: muroi.labo@gmail.com

・お名前(フリガナ)

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・お電話番号

​・会場参加 or ZOOM参加

をご明記ください。

科研費助成研究(基盤研究(A))

「脱マスメディア時代のポップカルチャー美学に関する基盤研究」

室井尚研究室

240-8501

横浜市保土ケ谷区常盤台79-1

横浜国立大学教育第1研究棟521

T/F: 045-339-3457

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