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特別集中講義 思想と文化ⅠA

『戦争と文明』

担当講師:吉岡洋(京都大学大学院)

日時:12月22日〜25日(4日間)

10:30-18:00(22日は13:00-18:00)

会場:外部会場 

【授業の目的】

今年の集中講義では「戦争」について根本的に考えてみたい。つまり、単に「戦争はダメ、絶対反対!」のような条件反射とか、逆に「戦争は人間の宿命」「戦争を通じて文明は進歩する」といった知ったかぶりのシニシズムを超えて、そもそも人間にとって戦争とは何なのか? なぜ人は戦争に魅了されるのか? ということを考察したいのである。そのためには、私たちが各々自明のものとして抱いている狭い「戦争」イメージを捨てて、戦争が歴史上とってきた様々な形態、戦争に人々が託してきた意味、人を戦争に駆り立てる衝動といった問題を、広い視野から再考してみる必要がある。もとより僕は歴史学者でもなければ戦争の文明史の専門家でもないが、自分の利用しうる限りの知識や方法を皆さんと共有して、この問題について一緒に考えてみたいのである。

 以下のようなテーマに従って、講義を進める予定である。

 

【授業概要】

1日目:12/22(木)13:00-18:00

1.自己紹介と本講義の概要説明

2.「戦争」の生物的基盤

3.「戦争」の人類学的基盤

 

2日目:12/23(金)10:30-18:00

4.歴史的考察(1)古代・中世の戦争、宗教と戦争

5.歴史的考察(2)近代の戦争、戦争とテクノロジー

6.歴史的考察(3)国民国家と戦争。ナポレオン、世界戦争

7.歴史的考察(4)「ヒロシマ」以後の戦争、冷戦と情報テクノロジー

3日目:12/24(土)10:30-18:00

8.戦争の精神分析(1)人口動態と大量死、貧困、隔離。戦争に見えない戦争

9.戦争の精神分析(2)「死の衝動」について

10.戦争の美学(1)文学・美術に描かれてきた戦争

11.戦争の美学(2)ポピュラーカルチャーと戦争

4日目:12/25(日)10:30-18:00

12.戦争と性、性差、家族、家父長制、近代国家

13.フーコーの「生政治」とムベンベの「死政治」

14.全体の総括および質疑応答、戦争なき歴史は可能か

15.授業時間内に課題を出し最終的な評価のためのレポートを作成する

 

【参照ホームページ】

TANUKINOHIRUNE(http://chez-nous.typepad.jp/tanukinohirune/)

参加ご希望の方は、

 

1、名前

2、所属(大学名、学部、学科、学年など)

3、学籍番号

4、メールアドレス

 

を明記の上、ylabo208@gmail.comまでご連絡下さい。

 

※【『思想と文化ⅠA』を受講のみなさま】

この授業は横浜都市文化ラボとの共催で、学外会場で実施します。

大学のシステムを使った履修登録のほかに、横浜都市文化ラボへの履修予約が必要です

また、23日の祝日も実施しますが、授業時間等については初日に詳しく説明します。

ylabo208@gmail.comまで履修予約を必ずして下さい。予約のない者は受講できません。

 

 

 

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