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都市とポピュラー文化 レポート(12日〜15日)

 二日目のゲストは現代アート作家であり研究者である中村裕太先生です!

「京都のタイルツーリズム」・・・街中にあるタイルを見る・探すという行為によって都市空間を読みかえていくという話をしていただきました。

綺麗に貼られた、あるいは剥がれてしまったタイルは都市表層の一部であり、そこには人々の姿や生活が隠れている・・・

それらを路上観察という視点で写真に撮って収集したり、フロッタージュを用いてタイルに触れる、、それは都市空間に直接触れるという体験につながるそうです。

タイルには歴史が隠れているのですね・・・!

そして講義は中村先生の活動に関する内容へ。

「タイルとホコラとツーリズム」や展覧会の話をしてくれました。

理論と実践の中でどのように作品を制作・展示しているのか、とても興味深かったです。

レクチャー後の対談も盛り上がりました。

中村裕太先生、ありがとうございました!!!!!

三日目のゲストの方は漫画家のすがやみつる先生。

漫画だけでなく小説家やスポーツライターなど、様々な一面を持つすがや先生。

数々の名作を世に送り出してきました。

講義ではすがや先生が中学生の時に初めて書いたマンガの写真など、とても貴重な資料も見ることができて感激でした。。

すがや先生は学生時代、石ノ森章太郎さんや松本零士さんなどのマンガに出会い、

高校生になると石ノ森さんのところへ通い、自身の描いたマンガを見てもらっていたそうです。

そして、まずは「メディア」という概念についてのレクチャー。

メディアとコンテンツ、そしてコンテンツの核が「キャラクター」であるという話をしていただき、その上で、世界・日本での情報技術の変遷を紹介していただきました。

そして戦後マンガの歴史、そして現代のマンガはどこへ行くのか。というテーマをすがや先生が実践している四コママンガを描くワークショップを行いながらレクチャーしてくれました。

みなさん一生懸命描いてます!!

似てる似てる!!!!!!!!!!!!!!

すがや先生のマンガに対する思い、学生に対する思いが伝わって来るとても素敵な講義でした。

会場には『ゲームセンターあらし』の当時のファンの方も・・・!

すがや先生ありがとうございました!!!!

四日目の講義は佐藤守弘先生!!

初日に博物館レクチャーをしてくれた佐藤先生ですが、

今日は「文化」というものそのものの根源的な意味について、そして音楽やファッション、写真や建築を通して「文化」はどのように変わり、

受け入れられてきたのか、本当にたくさんの資料を使ってレクチャーしていただきました。

いやあ面白かったあ。。

先日のすがや先生の話ともつながりますが、「文化」というものは一言には説明できない言葉。

文化人類学の起こりによって複数形になった「文化」、そしてカルチャル・スタディーズについての講義、、

そして中でも学生さんたちが最も釘付けになっていたのが、1950年代後半からロンドンを中心に起こったモッズという文化。

ソウルやスカなどの音楽、髪を下ろしたスタイル、細身のスーツなど、複合的なティーンエージャーの文化があり、

そしてそれらが様々な方向に分裂・発展していく形を紹介してくれました。

これらイギリスのサブカルチャーの中には、ミシェル・ド・セルトーにおける「日常的実践」や、レヴィ・ストロースにおける「ブリコラージュ」が要素として見えてきます。

他にも様々な写真・映像を紹介してくださり、内容が濃くてまだ消化しきれません・・・・・

文化本物の文化とは何なのか?そもそも文化には真正・非真正が存在するのか?

「文化」そのものや、その面白さについて考えさせられる非常に興味深いお話でした!

佐藤先生ありがとうございました!

さて、最終日は京都精華大学の学生さんの作品制作発表。

陶芸、版画、立体オブジェ、漫画など、作品意図や創作過程の心の動き、現在の問題点、挑戦していることなどが発表され、作品に対して講評や質問がなされる機会はあるようでなかなかない機会ですので非常に興味深く、刺激的な時間でした。

五日間通して行われました集中講義。

ほぼ毎日講義後も交流会としてご飯を食べにいったり、

体力的にはなかなかハードな五日間になりましたが

きっと実り多き日々になったことと思います。

精華の先生ありがとうございました!

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